2009年大和アートプライズ
受賞者: マーカス・コーツ
大和日英基金アートプライズの第一回受賞者、英国の作家マーカス・コーツ氏は、2009年11月に東京の小山登美夫ギャラリーで初の個展を開きました。
受賞者、マーカス・コーツ氏は、ビデオインスタレーション「夜明けのさえずり」とDVD作品「インテリジェント・デザイン」を発表、1ヶ月東京ワンダーサイトに宿泊しながら、小山登美夫ギャラリー及び英国大使館でのオープニング・イベントに参加、六本木のアカデミーヒルズでパフォーマンスを行いました。
「大和日英基金アートプライズを受賞し、東京での個展、パフォーマンス、リサーチを実現できたことは私にとって貴重な経験でした。日本でその文化や歴史に接することができ、今後の作品製作に思いがけない影響が出ることと思います。また、受賞を通じてできた人脈は今後の私の仕事の大きな可能性になります。すでに今年、東京都現代美術館での展示とパフォーマンスをする予定があります。」-受賞者、マーカス・コーツ氏の言葉。
コーツ氏のビデオ作品、インスタレーション及びパフォーマンスは、人間と他の生物との関係に焦点を当てています。彼の作品はこれまでも世界的に注目をあび、テイト・ブリテンでのトリエンナーレ「オルターモダン」など世界各国で展示されています。
第一回目の大和日英基金アートプライズは全英より900人以上の応募があり、大変な成功でした。この賞は、海外に進出したいと考えているアーティストにチャンスを与えるだけでなく、日英のアート界の関係を深めるためにも重要な役割を果たしています。前回の最終審査には、アダム・ダント氏、ベドウイア・ウイリアムス氏の2名のアーティストもショートリストに残り、ロンドンの大和ジャパンハウスギャラリーでの展示が6月15日から7月17日まで行われました。
2009年の審査員委員会
ジョナサン・ワトキンズ(審査委員長)バーミンガム、アイコン・ギャラリー所長
片岡真実、東京、森美術館チーフキュレイター
小山登美夫、東京、小山登美夫ギャラリー、オーナー
ジョアンナ・ピットマン、タイムズ紙、アートライター
エドモンド・デュ・ヴァール、陶芸家、ウェストミンスター大学教授
「コーツは、明確なビジョンをもった特異な作家になってきた。彼はますます良い作品をつくりつつある。」 -ジョナサン・ワトキンズ(2009年の審査員)