大和スコラー2017年 - 大和日英基金
大和日英基金はここに第27期大和スコラーを発表します。
今年は6名のスコラーを選考しました。
2017年9月に第27期大和スコラー(DS17)は東京へ向けて出発します。
第27期大和スコラーは異なる9つの大学で学び、各自の専門分野は考古学、計算化学、経済学、電子工学、映画、物理学と多分野にわたっています
写真付きのプロフィール(2017年5月現在) は次をご覧ください。
スコラーについて
ジェニファー・ハンセル
2011年にサリー大学で修士号(計算化学)、2017年にオックスフォード大学で博士号(物理・理論化学)を取得。幼少期にベルギーとフランスで暮らしフランス語が堪能である。10代の頃、日本語に興味を持ち、日本語を勉強し、三島由紀夫の短編小説を読んで深い印象を受けた。彼女の目標は、スピン化学の分野の学術研究者となり、日本の科学者との連携を築くことである。彼女は、動物がどのように地磁気を知覚しているのかを研究したいと考えている。これは現在彼女が研究していることと同様、量子力学的メカニズムに依拠していると考えられるからだ。彼女は、世界レベルのスピン化学者の大きなコミュニティー本拠地である日本で過ごすことを望んでいる。
マティン・カデム
ケンブリッジ大学で学士号(経済学)を取得予定。2007年、11日間の文化および生態学をテーマにした愛知県への修学旅行で初来日。これは大和日英基金が一部を助成したプロジェクトで、準備のための日本語クラスにも参加した。彼は、日本のアニメ、映画、80年代のJポップに興味を持つ。日本のデフレや高齢化の問題に影響を与える課題に関し学術的興味も持っている。日本で修士号を取得後、経済学の博士課程へ進みたい。彼の望みは、研究を続け、産業戦略の変化およびますます相互関連を強める世界の金融政策の発展に焦点を当て、国内・国際レベルでの主要な公共政策改革に寄与することである。
トゥミ・マーカン
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで学士号(考古学)を取得予定。彼は子供の頃から冶金に関心があり、3~4年前には日本刀にも興味を持ち始めた。2016年夏に来日。セインズベリー日本藝術研究所の日本芸術・文化を学ぶサマープログラムに参加し、京都で開催された世界考古学会議にも出席。更に2週間、日本国内を旅行した。考古学者としての教育を受けている間に、トゥミの冶金考古学への興味と日本刀製作への思いはますます強くなった。彼の目標は、日本刀や職人の技能に対する人々の関心を高めることである。
ヴィクトリア・マカイヴァー
2014年、グラスゴー大学で学士号(物理学)を取得後、放射線防護エンジニアとして2年間の原子力プログラムに参加した。この間、マンチェスター大学で原子力技術の修士号を取得。英国の現場で働き、現在はマグノックス社の燃料プール廃炉に関わっている。原子力事業において現在確立されている日英のパートナーシップに興味を持つようになった。彼女は日本を訪れたことはないが、日本語をある程度勉強しており、日本という国に長年魅了されてきた。原子力のグロバール・コラボレーションの最前線で経験を積むことを熱望している。彼女の目標は、最先端の国際プロジェクトに取り組み、自身が開発した専門技術を統合し、業界内におけるベスト・プラクティスおよび将来のパートナーシップを促進することである。
ヘザー・スティール
バーミンガム大学で2014年に学士号(電子工学)を取得後、同学の博士課程(電子工学)に在籍している。現在、バーミンガム鉄道研究教育センターで学んでおり、ヤング・レイル・プロフェッショナルズのメンバーである。彼女は日本を訪れたことはないが、日本の言語や文化に関心を持ち、技術や安全の面で世界をリードする日本の鉄道業界について学術的興味を抱いている。学術界と産業界の双方で働き、日英の協力関係を築くことによって、鉄道の改良や改革に関する世界最先端の研究を導き、促進することを目指している。
エドモンド・ステンソン
2010年にウォーリック大学で学士号(映画・文学)、2015年にモントリオールのコンコルディア大学で修士号(映画研究)を取得。現在、社会問題に焦点を当てた映像編集者・プロデューサーとして、トロントを拠点に活動している。彼は長年日本映画に関心を持っている。三池崇史の映画との出会いをきっかけに、小津安二郎、鈴木清順、勅使河原宏等、日本の映画監督について探究してきた。学士課程在籍中、1年間東京大学に留学し、日本語と日本の歴史・文化を学んだ。映画監督になって、英国、日本、その他の地域で過小評価されている問題を浮き彫りにした映画を制作したい。日本文化への理解を深めることで、審美的で正統的な映画に新機軸を切り開くことが可能になると考えている。